「8 MILE」鑑賞

 EMINEMの自伝的映画。白人でありながら黒人社会であるHIPHOPの世界で夢を見る若者ジョニー・スミス(B・ラビット)はフリースタイルの大会に参加するが、大勢のリスナー(大多数が黒人)のなかで声が出なくなってしまう。家はトレーラー、母は色情狂、小さい妹を抱えており、いつ立ち退き請求がくるかもわからない毎日。彼女とは別れ、仕事は首になり、HIPHOPに唯一の夢を託すジョニーは、ある日同じハイスクールのウインクからデモテープを作らないかと誘われるが・・・。

 デトロイト発のラッパーというとEMINEMXzibit、SlumVillage、Jaydee、Busta Rhymesあたりが有名だと思いますが、何気に凄い面子がいます。最後のフリースタイルバトルのシーンもさることながら、ラップすることが日常的であるという部分がなかなか興味を惹かれました。Xzibitがちょい役で参加*1しているところも必見ですかね。あと、映画中でジョニーが「313」というグループを結成していますが、これは多分「D-12」の面子なのでしょうね。あのデブはビザールなのだろうな。

 何かPVを長くしただけの映画かな、と思っていましたが、ストーリーも面白いし、フリースタイルバトルは実際こういう感じなんだな、というのがわかって中々楽しめました。白人ゆえに差別される苦悩や、白人であることを逆手にとってラップするところなども良かったのですが、特に「1pac,2pac,3pac,4.どいつもこいつも2pacの真似.似非ギャングスタラッパーきどりは家に帰りな!」っていうところがもろにツボに入りました。

 ただ、ジョニーと敵対しているグループの一人が拳銃を取り出してジョニーに銃口を向けた時に、仲間が「それだけはマズいからヤメろ」って止めるところが妙に生々しかったです。

*1:スタンプ工場の作業員役でEMINEMとフリースタイルバトルをする人。「X」「Multiply」が有名