さて、ようやくレジュメも完成したので、いよいよ副査のOセンセに見て頂くべく、センセのドアを鼻息も荒くノックをしてみたんだよ。

ルーク――O先生。O先生。
O先生――私はおりませんよ。
ルーク――これはしたり。いないあなたが返事をするとは。
O先生――したが拙者は相手を出来ぬのでござる。何故と申せば、拙者の眼鏡めがどこへいったか見当もつかぬゆえ。
ルーク――でも、ここに、あなたに宛てたレジュメが一通。

 すると、偶然、同期Kなる男が目の前を通りかかった。ここで押し問答をしている旨を説明するとKは目を丸くして一言。
「アンタの副査はR先生だよ」