清涼院流水「彩紋家事件 下巻」

 ミステリ作家としては、やってはいけないことをやってしまっているのが頂けない。手品のネタバラシは奇術師になろうがなるまいがしたら駄目ですよ。これ泡坂妻夫が読んだら嘆くと思います。また、袋とじを開けてからの怒涛の展開、大説節に腹がよじれるほど笑ってしまったり、失笑してしまったり等々本編に対しては良い感想が一向に出てこないのですが、最後の「能書」を読んで少し感動してしまいました。
 やっぱりこの人は良い人だなー、と。
 神人への道のりは険しいですが、とりあえず次の「双子殺人事件」も買わせて頂きます。頑張って下さい。