乾くるみ「イニシエーションラブ」読了。
 誰かを好きになると周りが何も目に入らなくなるけど、そういう状況に久しくなってない。同じ空間、同じ時間を共有しているだけで胸がどきどきするような気分を最後に味わったのは一体いつだったのか思い出せない。
 いつからか、最後の1ページに「あっ」と驚けなくなった。疑いの眼差しを持ったまま本を読むことに慣れてミステリの楽しさを半減するような読み方をしてる。これもミステリ小説を読む人の通過儀礼なのかな。
 疑うことを無くして、もう一度素直な気持ちでミステリを読めるようになりたいと思った。