大阪圭吉の「銀座幽霊」の前についつい読み始めた皆川博子の「殺意の軽井沢・冬」を先に読了してしまいました。が、祥伝社の本には以前、有名作家で非常に好きな作家がこんなモン書くなよ、と思ったことがあり、それが心のどこかにあったので、少しだけ危惧していたのですが……。うーん、個人的には苦手というか、ちょっと駄目でした。雪山の山荘、ミッシング・リング、意外な真相等、ある種本格ミステリの王道とも言える作品だと思いますし、読みやすくて2時間ほどで読了できたのですが、イマイチでした。長距離専門の選手が短距離で勝負しているような印象という感じでしょうか。何か窮屈な印象を受けました。ぶっちゃけ言うと、本人がこういう作品を書きたかったのか甚だ疑問であり、無理矢理書かされたORやっつけ仕事臭がプンプンしたわけで……、と偉そうでスミマセン。そう思ってしまったのです。